夫婦で不動産投資~法人設立を目指すサラリーマン大家の記録~

夫婦共働きのサラリーマンです。法人を設立して独立開業することを目指し、夫婦で不動産事業もしています。現在は夫婦とも個人事業主です。

時代によって変わる条件

あの時代は通用しても・・・。

 ここ10年くらいで賃貸物件を取り巻く環境は大きく変わったように感じます。いつの時代も同じようなものなのでしょうが、その時の入居者ニーズに沿った物件でなければ空き室に繋がってしまいます。10年前は通用しても今は通用しないものも多くあります。ましてや20年前になるともっと顕著でしょう。そもそも、20年前には大家さんは存在しても不動産投資家なんていう言葉は無かったように感じます。

 20年前であればそれほど供給過剰ではありませんでしたので、適当なものでも何とかなったかもしれませんが、そのような物件は今は厳しい状況です。10年前は今ほど供給過剰では無かったと思いますが、それでも差別化は徐々に進んでいて、いわゆる人気物件と不人気物件いうものも存在していました。新築物件はいつの時代も存在して、私が昨年新築した時は供給不足だったという話もありますが、建てて貸し始めた瞬間に中古物件ですからいつまでも新築なわけがありません。築浅時期に苦戦しないか、また、長期的に見て勝負になりそうかを判断しなければなりません。

 駐車場台数の確保にしても、私が独身時代に住んでいた13年ほど前では2LDKでも各戸1台が主流でした。実際、私の物件も当時彼女が住んでいた物件も各戸1台でした。私達のように単身者が2LDK物件を使っている状況であればいいのでしょうが、基本的には2LDK以上の物件は家族向けだと思います。私達もそれぞれ車を所有して通勤していたので、結婚した後に同居した際は不便でした。そのような物件はいくら家賃設定が低くても家族世帯から敬遠されていきます。私達もそれが直接的な理由ではありませんが、次の物件を探すときには当然ながら駐車場台数も意識しました。結果としては意にかなった物件は家賃設定が高すぎて新築できるという話になり、MAの建築に至ったわけです。

 家族向け2LDKなのに家族世帯から敬遠されるということは、入居機会の損失に繋がります。間取りや立地条件は優良でも駐車場問題だけで不人気になってしまっては辛いですね。

 

その時代の最先端を行くこと

 その次代のトレンドはあると思いますが、その末端にある物件は廃れるのも早いと思います。また、トレンドの中心にある物件も周辺との差別化が図れず、新築から苦戦するものも多くあります。時代の先端を意識して入居者視点に立って考えて行けば10年後のトレンドにもついて行けます。10年前当時のトレンドに従った利回り重視の物件はいつまでも通用しないでしょう。2LDK以上の家族向け物件で駐車場が不足していると現状では苦戦を強いられます。多少お金をかけて利回りを削っても最先端を行く方が将来性はあります。

 実際、間取りの広い物件はなかなかありませんし、これは大きな差別化になり入居者を離しません。利回りを1%削っても入居率を5%上げられるなら投資する価値は十分あります。また、このような投資方法は特に不動産投資をよく勉強している人はなかなかやりません。また、アパートを供給する建築会社もスタンダードを崩して広めの物件にシフトすることはしていませんでした。最近は徐々に間取りの広さが意識された物件も出てきました。最先端を行った私の物件と同じ間取りの物件も同じ建築会社から供給されている例もあります。ただ、利回り確保のためか家賃設定も高めになっていますので、私の物件は十分勝負なるはずです。

 20年前なら駐車場は各戸1台という物件も多かったでしょうし、昭和時代ならこれでも贅沢仕様だったかもしれません。車が贅沢品であった時代では公共交通機関を利用していましたので、駐車場を備えていない物件も多くあります。

 私が不動産投資を始めた5年前でも駐車場不足については問題視されていました。私は経験上から各戸2台分が必須と考えていましたが、それでも2LDKなのに各戸1台という物件が多くありました。こういう物件は完全に時代のトレンドに乗り遅れていたのだと思います。今では2LDKは駐車場各戸2台が必須になっていますが、当時はトレンドの移行期だったようにも感じます。その中でも最先端を行っていた物件は強いですね。

 今となっては1LDKでも各戸1台では不足するような状況ですが、CCでは何とか13台分確保できたのがよかったと思っています。それでも不足感があって、やはり各戸2台は欲しかったというのが正直な所です。高稼働率で回せていますので、丁度いいのかもしれませんが。

 そのような経験もあって、CPでは1LDK・2LDKともに駐車場は各戸2台が前提で、さらに駐車のしやすさにもこだわりました。元々18戸計画を12戸に減らしたことと土地の広さに恵まれ好条件になったと思います。これでも新築で表面利回り10%を確保できているのは最大の強みです。立地条件としても生活利便性地域ですので、将来的にも長く勝負になると考えています。

 立地条件にも大きく左右されるのは事実です。駐車場台数を確保して間取りもそこそこの広さなのに苦戦している物件もありますので、好立地で好条件で運用できるのが望ましいですね。