夫婦で不動産投資~法人設立を目指すサラリーマン大家の記録~

夫婦共働きのサラリーマンです。法人を設立して独立開業することを目指し、夫婦で不動産事業もしています。現在は夫婦とも個人事業主です。

ちょっとした工夫で差別化はできる!

何が「売り」なのか

 アパートを供給する建築会社は、その会社で既に建築した仕様で乱立させる傾向があります。安く大量に供給するということはアパートの建築費を抑えるために必要なことですが、同じような立地条件であれば個性がありません。ましてや立地条件が少しでも悪ければ同じ仕様であれば敬遠されるのは当然です。乱立すればこの傾向は顕著になり、立地条件の悪い物件は入居率も悪く、築年数が浅くても家賃下落が激しくなります。地域相場などをじっくり見ると、築10年でも家賃を維持している地域と下落の激しい地域とに分かれます。

 第一優先は将来性も考えて「立地条件」です。立地条件がよければ初めは勝負できますが、そこにすでにある物件と同じような仕様の物件を建てるのがいいのか、何か特徴をもたせるのがいいのかと考えると、長期的に考えると後者でしょう。その「売り」は仲介会社も内覧者にピーアールしてくれる点になります。

 間取りを広く取るのは利回り低下につながります。また、駐車場台数の確保だけではなく停めやすさも考えると広めの土地が必要で土地代に跳ね返ってきます。これも差別化と将来性を考えると重要ですが、お金をかけずに差別化を図ることはできると思っています。

 

お金をかけずに最大限の効果を!

 高価な設備を導入すれば魅力的になるという訳ではありません。維持費もかかりますし賢い選択とは思えません。工夫すれば同程度の価格で周囲とは違ったいい設備を導入できます。建築会社に全て任せるよりも安くなることもありますので、見積もりを見ながら一部変更も考えた方がいいでしょう。私が経験したものをいくつかあげてみます。

 CCの外灯について、当初は白熱球タイプのものを設置していたのですがLEDに無償交換してもらいました。電気代の節約になるだけでなく、LEDの白い光の演出効果がなかなかで評判がよかったです。当時はLEDはそれほど普及しておらず、最先端の設備を導入しているという感じでした。無償交換というのも余計な出費をせずに済んだという点では重要です。

 CPについては外に設置する物置きを広めのものにしたいと考えていました。駐輪場の設置も考えたのですが、費用もかかるのでためらっていました。これも広めの物置きを設置して自転車を収納してもらえば済む話です。自転車や自動車のタイヤなどの収納場所としても広めの物置きは魅力的です。タイヤ保管のためにわざわざレンタル物置きを借りる人もいます。建築会社からの見積もりでは普通のアパート仕様の狭い物置きだったので、見積り価格と比較してかなり安いホームセンターの特売品を狙ってみました。建築する前から台数を確保して建築後に搬入して設置するという運びです。建築会社には基礎から設置まではお願いすることになったのですが、価格的には若干ですが安く広めの物置きを設置することができました。これは大きな「売り」となります。

 また、システムキッチンについて、2LDKについては一般住宅用の大型のものを設置しています。家族向け物件の決め手である奥様の要望に応えるためにも広めのキッチンは魅力的で、建築会社に相談したところ一般住宅普及品だとアパートタイプと変わらない価格で入れられると言われ、そうしてもらいました。要するに同価格で広いキッチンユニットを導入できたということです。もちろんLDKの広さにもよりますが、広めの物件で17畳ありますので余裕です。これは料理をする女性の心をつかむことでしょう。

 これらは追加で余計なお金をかけずに付加価値を高めたものです。また、建築会社へ後から「このようなものを設置した方がいいのでは?」という要望も遠慮せずに言えばある程度は通ります。バルコニーに物干しポールを設置できるようにする器具を付けてほしいと後から言って、そのまま無償で設置してもらったりもできました。これも入居者の方に利用して頂けているようです。長期間に渡って賃貸する物件ですから入居者視点に立って真剣に考えましょう。