何としても実現したかった新築案件

妻主導からの脱却

　今の自宅を取得した際にリバーサイド物件を諦めたわけですが、このリバーサイド物件は私の考えが色々と詰まっており、建築会社との協議の下で実現まであと一歩となっていただけに、正直言って非常に悔しい思いでした。妻は贅沢な自宅を手に入れてさぞかし満足したことでしょうが、私としてはこれから先の維持費がかかって利益を産まない「負の資産」に対してローンを組むことに抵抗感もありました。

　賃貸併用物件では賃貸部分からの家賃収入があるわけですが、ただ自分達が住む一軒家となると、そうは行きません。光熱費などの維持費やローンの負担が発生し、ここから利益は一切産まれません。家は資産だと主張される方もいますが、不動産投資的にはお金ばかり支出される収入のない「負の資産」であることは間違いありません。

　結局、リバーサイド物件を諦めたのも妻主導だったわけですが、それと引き換えに旧自宅を賃貸物件として回すことができました。しかし、ローン期間が１０年と短く設定されたのと、得られる収入は２世帯分しかありません。マイナスにはなっていませんが、それほどプラスになっているわけでもありません。

　確かに繰上返済などの自己資金投入のお陰で、引き継いだ残債が軽減されたことは事実です。しかし、不動産投資的には返済比率を高める結果となり、運用上は決して楽な物件というわけではありません。

　何れにしてもここまで妻主導で来たわけですから、私としても私が主導を握った物件が欲しいという意地もあります。そのようなわけで、その後も中古物件の取得や土地探しも含めて、色々と動き回っていました。

　妻はこの行動を面白くなかったことでしょう。借金をこれ以上増やすことに対しても抵抗感があったようですが、私としても規模拡大をして収入源を増やさないことには、将来的に家計還元を増やすこともできませんし、このことで「意味無い投資だ」と言われるのも不快です。そもそも、アパート新築話に乗る気になったのは妻の方なわけで、始めたからには引き下がれないというのもわかってもらわなければ困ります。