夫婦で不動産投資~法人設立を目指すサラリーマン大家の記録~

夫婦共働きのサラリーマンです。法人を設立して独立開業することを目指し、夫婦で不動産事業もしています。現在は夫婦とも個人事業主です。

規模拡大と自己資金

 不動産投資を本格的に始める切っ掛けとなったCCを取得して5年が過ぎていますが、高稼働で回せていて順調に進んでいます。しかし、この間にMA・CPと物件を増やしてきたり、現在は妻物件の建築中で妻に貸付をしたりなど、規模拡大とともに蓄えた自己資金も放出していて、なかなか思うように手残り金を増やせません。この5年間の不動産投資活動を振り返って反省してみます。

 

 CCが竣工して融資を受けてからの自己資金の推移ですが、アスファルト舗装を後工事で行い支払いも別途にしたため、初年度の手残り金はほぼゼロという感じでした。その後は順調に蓄えて行きましたが、1回目の自己資金の放出はすぐに来ました。

 

 MAは元々自宅として使っていた二世帯物件で、現自宅を取得する際に残っていた住宅ローン事業性のローンに切り替えて賃貸物件として運用しています。借り換え金額の不足分は不動産投資資金から補ったので、この時に1年間近く蓄えた資金を放出しました。

 

 次に自宅に太陽光発電を導入した際に、同時にCCの屋根上にも太陽光発電を付けました。当時は全量買取制度は無かったので両者とも家庭用システムで、自宅分はソーラーローンを組み、CCについてはそれまでに蓄えた資金を投じて現金一括で設置しました。自宅取得から半年ほど経った出来事です。

 

 不動産投資を本格的に始めてから2年ほどでCC・MA・太陽光と順調に資産は増やしている反面、自己資金の手残りはそれほど無い状況です。さらに、私の物件に関しては団体信用生命保険に加入しているのですが、妻に万が一があった時のためのリスクヘッジをしていないということで、積立型の生命保険に加入し、このお金を不動産投資資金から負担することにしました。これによってキャッシュフローも減少しています。

 

 2年前のCP建築の際は自己資金の放出はありませんでしたが、3年間の短期ローンで借り入れをしていることと、毎月の積立金を別枠で行っているので、通帳上のキャッシュフローはそれほど増えていません。加えて妻の不動産投資への理解を得るために、家計で負担していたソーラーローンを不動産投資資金で負担することにしました。そのため、月のキャッシュフローは5万円ほど減りました。

 

 今回の妻物件の建築に際しては、妻の自己資金として300万円の貸し付けを行っています。この300万円は譲渡してもいいのですが、贈与税などの関係で貸し付けという形を取って毎月返済してもらう約束で金消契約を交わしました。月々3万円の100回払いにしているのですが、月3万円というのは私のお小遣いと同額です。つまり、私のお小遣いを不動産投資資金から100回分妻に渡して、毎月3万円の100回払いで支払ってもらうことになります。これが実態ですので、実質的には私の不動産投資資金から100回分の私のお小遣いを支払う計算になります。

 

 不動産投資で得られた利益については、家計で抱えている借金を負担したり、再投資に回したりと決して無駄遣いをしているわけではありませんし、確実に資産も増えています。不動産投資で得られたお金を着実に蓄えて、更に規模拡大をしてキャッシュフローを増やし続けるというのはなかなかできません。自己資金の放出を伴わずにキャッシュフローを増やすためには、借入金を増やし続けることになります。金利負担の面から考えるとあまりいい方法ではありませんが、実際には手持ちキャッシュを持った方が規模拡大に有利になるようです。

 

 もちろん借入金とのバランスもありますので、私としては今は規模拡大よりも借入金を減らしてキャッシュフローを拡大したいと思っています。借入金を増やして規模拡大を続けて行けば、何れはデッドクロスに陥って行くのが目に見えています。自己資金の放出を伴うものの、繰り上げ返済を行えば堅実にキャッシュフローを増やすことができます。規模拡大を考えないのであれば、不測の事態に備えてキャッシュをある程度用意しておくだけで十分ですので、自己資金の放出をして繰上返済をするのは大きな意味を持ちます。